森大衛は書道が大嫌いです
純白の紙に漆黒の墨を落とす緊張感は恐怖に近い
しかしなぜそんなことを40年以上も続けてきたのか?
それはただ単に墨と筆で紙に文字を書くという
シンプルな行為でありながら
そこには太古の昔から綿々と引き継がれてきた
文字の歴史と言葉の歴史
そして視覚芸術としての新しい可能性を秘めた
無限の宇宙が現れることを知ったから
嫌いだからこそ見つけられるものがある
怖いからこそ立ち向かう価値がある
純白の闇に漆黒の光彩が放たれる
壮大で官能的な醍醐味が
一人でも多くの人々の脳裏に投影され
何らかの糧になることがあるならば本望です
書家 森大衛